土間スペースは現代の「通り土間」
広めの踊り場で楽しく、様々な居場所を

土間スペースは現代の「通り土間」広めの踊り場で楽しく、様々な居場所を06

東京都・小金井モデルハウス/R+hous e国分寺

DATA

point of the plan

01/  都市の住まいで楽しく豊かに暮らせるよう、家の中に「外のような空間」をつくる。

02/  多様に使える土間で、外のような空間に。

03/  階段の踊り場で、様々な場所をつくり出す。

04/  コンパクトなDK、床を上げたリビングで面積以上の広がりを出す。

 窓のない壁と格子で覆われた、潔いまでに閉じたファサード。しかし、家の中に入ると、視線がすっと抜けていく明るい空間が広がっています。この「小金井モデルハウス」が建つのは東京都小金井市。26坪ほどの敷地にリアリティある都市型住宅の提案として、建築家・白子秀隆さんによって設計されました。都市の住宅街、4人家族(夫婦+子供2人)、広くない敷地という条件に対して白子さんが出した答えは、「閉じた家の中に、外のような気持ち良さや楽しさを感じられる場所をつくり出す」こと。細長い敷地の北側と南側で領域を分け、北側を「家の中の中」として居室を置き、南側を「家の中の外」として土間と広い踊り場を設けた階段を置きました。

 「玄関から奥の庭まで続く土間は、現代の『通り土間』。外のように自由にいろいろな使い方が出来ます。階段には1階と2階をつなぐ中間領域として広い踊り場をつくり、LDKとはハシゴでも行き来できるようにしました。その段差によって様々な場所が生まれます」と白子さん。

 2階に設けたLDKは、広く使えるようキッチンとダイニングはぐっとコンパクトにまとめ、リビングは床を上げた板間に。ホームパーティなど大人数にも対応できて、様々な使い方ができる空間となっています。

コンパクトに納めたLDK。広く使えるようソファは置かず、床を上げたスペースをリビングとした。手前右にバルコニー、正面の壁の向こうは水回り

ダイニングテーブルは、リビングでも使えるよう片側の脚を短く造作、リビング側にずらすとちゃぶ台となる。「家の中の中」のインテリアは白と木目の落ち着いた木でニュートラルに

アウトリビングとしても使える、カラマツ張りのバルコニーは「家の中の本当の外」。LDKに光や風を招いてくれる。小さなスペースだが、とても効果的

「面積的には小さい家でも、土間や階段の踊り場といった何に使ってもいい空間があるほうが、より自由でおおらかな暮らしができます。数字的な広さより、空間の開き具合が大切」
SHIRAKO,Hidetaka

1階の寝室。小窓で閉じて、静かで快適な室内環境をつくり出した。一面だけシックな色合いの壁にして、より落ち着けるインテリアに

2階の水回り。浴室、トイレ、洗面脱衣室が一直線に並ぶ。踊り場に面する壁には窓を設けて、開放的に。壁は白、床はセメント調タイルで、家の中の「中と外」の中間的な雰囲気をもつ

窓のない壁と格子で構成されたファサード。前面道路は交通量も多いので、居室のある北側は潔く閉じ、バルコニーや土間、階段のある南側は光や風の抜ける格子で覆った。外観上でも「家の中」と「外のような空間」を表現している

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